NYのメキシコ料理屋
ニューヨークでの外食レポート今回はメキシカン料理。ヘルズキッチン (Hell’s Kitchen)と呼ばれる地域の近所に住居を構える筆者はよくヘルズキッチンで外食をする。ヘルズキッチンとは「地獄の台所」という意味だ。なぜ地獄かというとこの地域のレストランは小さなレストランが犇いていて客層に旅行者は非常に少ない。ほぼジモピー(やや古臭い言い方だが)が顧客なのである。そしてこのあたりの住民は味に肥えているのであろう。少しでも不味い、あるいは美味しくない料理を出すレストランがあると容赦無くあっという間に消えてゆく。まさに地獄の台所なのだ。
よくこのあたりで外食をする、と書いたが最近では物価高のため筆者のような低所得ニューヨーカーは以前のように外食にはでかけられないのが現実である。
今回のメキシカン料理のレストランは2007年からニューヨークで暮らしているが当時からあったと思う。地獄の台所に定着しているレストランだ。
入り口のカンバンはメキシコっぽいフォントで飾られている。中に入ると全体的な雰囲気はメキシカンで従業員も陽気なラテン系。いい感じだ。メキシカンといえば飲み物はテキーラをベースにしたマルガリータ。テキーラサンライズもいい。イーグルスの歌でも出てくるてキラーサンライズ。
🎵It’s another Tequila Sunrise…..🎵
壁に飾られたアートもなんともメキシカン。大きな髭がラテン系紳士の象徴のように見える。
バーカウンターの向こうにはテキーラのメニューが20種類ほどある。さすがにメキシカンバーなのである。スパイシーマルガリータなるカクテルを頼んでみたが、独特のマルガリータであった。
魚介に辛めのソースをかけて食べるセビーチェを頼んでみたが何とワイングラスのお化けのような器で出てくる。なんだこりゃと思うが美味しいではないか!
あれ?ピザもあるのか、と見た目で味わったがピザではない。これはケサディラというメキシカン独特の料理ではあるのだが、このレストランのそれは通常のものとは全くことなりオリジナル。普通はとうもろこしで出来たピザのような生地にチーズがサンドイッチされて焼いたものなのだが、ここのケサディラはオープン焼き。まあ、お好み焼き風ってとこかな?
プルドポークという料理は豚肉を引き裂いて煮たり焼いたりする料理である。これは焼きだな。セランチロソースでいただく。セランチロは日本人には好き嫌いがはっきりしていて好きな人は大好きになり、食べられない人は絶対食べないハーブだ。ちなみにボクは大好き。
メキシカンはよく豆とお米を食べる。日本人に似ているじゃないか。おそらく遙か縄文以前の時代に東北地方に住んでいた住民が北海道を超えアリューシャン列島をアラスカまで行ってそれからカナダ、アメリカを経てメキシコまで行ったのだろうを考えてしまう。あるいは海洋民族であった日本列島に住む住民は太平洋の南を船でミクロネシアやグアム、ハワイを通って南米にたどり着きそこから北上したのかも。
写真の豆料理は一見おしるこに見えるが全く甘みはない。お米料理はスパイシー。味は異なるがおしることお赤飯と言ってもいいかも。やはり日本人と関係があるに違いない、という思いを馳せながら今回はメキシカン料理を満喫した。