ブログ「燃料は好奇心」

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子供のように好奇心を持ち続ける男が綴るよもやま話。
山下政治の感性のアンテナがさまざまなものをキャッチします。

腹八分で医者要らず

2025.02.24

「腹八分で医者要らず」という言葉を聞いたことはあるだろう。
でもこの続きがあって、
「腹六分で老い忘れ、腹四分で神に近づく」というふうに続くのだそうだ。

いつ頃読んだのか忘れたが医学博士の石原結實先生の本によると断食をすすめている。そもそも太古の昔から人間は毎日食事は摂れなかったと言うのだ。稲作や畑で食物を栽培するずっと以前は狩をして食料を摂っていたとしか考えられない。となると、獲物が取れないときもあるだろうし、季節によっては獲物も見つからなかっただろう。基本的にはいつも空腹だったのだということは十分に考えられる。

ところでヒトはいつから地球にいるのか?平成22年度版環境•循環型社会•生物多様性白書によると、ヒト属(ホモ属)はおよそ200万年前にアフリカでアウストラロピテクス属から分化し、現生人類であるホモ・サピエンスは40万年~25万年前に現れたとされている。今日のように毎日しかも朝食•昼食•夕食の3回も食べられるようになったのは日本においては戦後の高度成長時代あたりからではないかと思う。60年か70年くらい前かな?となると200万年前にヒト属が現れてから1,999,930年のあいだ人は常に空腹であったのだ!!

前述の石原結實先生によると人間は空腹には耐えられるようにできていると言う。空腹時にはアドレナリン•ノルアドレナリン•グルカゴン•サイロキシン•成長ホルモンなどなどが分泌され空腹でも生きていけるようになっているが、満腹の時はどうしていいのかわからないから病気になる、のだそうだ。唯一満腹時に対応するのが血糖値を下げるためのインスリンというホルモンだけなのだ。インスリンは膵臓から分泌されるのだが食べ過ぎてインスリンを出し続けると膵臓は疲弊しインスリンが作られなくなり、そうなると糖尿病となり眼底出血による失明や足先の壊死しよる足の切断などを余儀なくされる病気である。

生命維持するためには食事は必要であるが、食べ過ぎにより病気になってしまうのが現代社会であると思う。ボクは食事は1日1食で過ごしている。絶対毎日そのようにしているか、といえばそうでもないのだが通常は1日1食だ。1日一回の食事なので、食べたいものを食べたいだけ食べる。腹は減るので何を食ってもうまい。美味しい物とは腹が減ってるとこに食う物が一番うまいと感じるね。なので、食べている時はもう幸せいっぱいで、そこにはストレスは一切ない。
今は仕事上米国オレゴン州のヒルスボロというところにアパートも借りてひとり暮らしをする期間がある。年に何回か日本から4〜5人のエンジニアが来て1週間ほど一緒に仕事をする時もある。その時はアパートでみんなで食事を作ってワイワイと夕食を楽しむが、ひとり暮らしをするときは食事は自炊。基本的には一汁一菜食である。なるべく質素に暮らそうと思っている。ところが、この「質素に暮らす」と言うのがなかなかいい物で、豪華な食事は飽きるが質素な食事は飽きない。味噌汁を作るのだが、昆布と鰹節で出しをとる。こういうプロセスを経ると食事を作るということが楽しくなる。面倒くさいからインスタントの出汁や最近では出汁入り味噌も売っていて便利なのだが、便利はつまらない。不便だから面白いことに気が付く。意外とこのひとり暮らしの質素な生活を楽しんでいる。

本当は一回の食事を「腹八分」とか「腹六分」で食べるのが理想なのだろうと思うけど1日一食たらふく食うのはどうなんだろうか?全体的には腹六分に抑えているのかと自分では思っているけどね。

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